シュタイナー学校をつくるということ④
〜生き生きと理想と地続きの現実〜
シュタイナー自身は自分が語っているから当然ですけど、教育の理想を実現するなんて本当に遠い理想だよ、すぐに実現するなんて思ったら大間違いだよ、ということが分かっていた。だから鼻から妥協を語る訳です。
理想を実現して行くプロセスには、その理想が高ければ高いほど、その時々に実現するところに妥協がつきまといます。今はここまでしか出来ないというときに、どお工夫するかが勝負所になってきます。行き詰まって、ん〜どおするって時に、はっと浮かんでくるアイデア。そんな自分自身が掛かったアイデアで乗り切っていく。そんな人が生産的な場ではきっと旗振り役になっているはずです。
そういう生き生きと理想と地続きの現実って、今にとっての確かな理想です。そしてこれは偽れないのでみんな何かをわかるし、何かを感じます。生き生きと理想と地続きのの現実を共に出来た人たちってその間に、不思議と信頼のようなものを持っています。
これは、家族との生活や、友だちとの学生生活や、職場の同僚とともに仕事をする中などで、皆さんもどこかで経験されていると思いますし、そこが、その人の尺度になるような、理想となるような体験なのではないでしょうか。
こういう状況を実現しようとすることは、本当に自分の為でもあるし、同時にともにいる人たちの為でもあります。この事もまさに社会性、そのものです。
それではまた明日。